• 不登校支援の活動をしているNPO法人「ゆとりある」のオフィシャルサイトです

理事長ご挨拶

みなさまこんにちは。

特定非営利活動法人ゆとりある理事長・久下沼 諒(くげぬま りょう)と申します。

まずは、当HPをご覧いただき、本当にありがとうございます。

ゆとりあるでは、『不登校支援』の活動をしております。

『支援』といっても、上から目線でのアドバイスや、学校復帰ありきのサポートをしているわけではありません。

ここでは、私たちの理念や信念、活動方針などをお伝えできればと思います。

理事長 久下沼 プロフィール

1994年神奈川県に生まれ、東京都立川市で育つ。

当時小学3年生のとき、立川市の公立小学校在籍中に不登校となり、義務教育期間は在籍校には通えない日々を過ごす。

小・中学生時代は適応指導教室等で自分らしく過ごすことができたものの、高校進学後は苦難の日々。

都立高校であるチャレンジスクール・稔ヶ丘高校在籍時に心身共に体調を崩し、3年次に広域通信制高校へ転学、体調不良や周囲とのコミュニケーションに悩まされながら20歳目前で高校を卒業。

ここまでが私なりの「不登校時代」と(勝手に)定義している。

その後フリーター生活を送るものの、ほどなくして「不登校支援」への道を志すようになり、

自らも通った適応指導教室での臨時職員や、個人活動としての講演会・勉強会等への登壇を経て、

立ち上げメンバーと共に2020年、「NPO法人ゆとりある」を立ち上げる。

翌2021年には2代目理事長に就任し、居場所の開設や各種相談等を行いながら現在に至る。

この活動をする意味

ここまで私自身のプロフィールをお読みいただきましたが、

私の不登校時代は正直言って「恵まれていた」と思っています。

もちろん、いいことばかりではなかった不登校時代ですが、両親や教師、特に小・中学生時代に出会った、周りの「仲間」ともいえる友達に支えられて、ここまで生きてくることができました。

ただ、恵まれていた私だけがそこそこ幸せになったというだけではよくないと思っています。

世の中には家庭環境や経済状況に恵まれない子どもたちだっています。

さらに自分自身や周囲の目に苦しんでいる子、そしてそのような親御さんもたくさんいます。

私だって少年時代はそうだったのですから。

そんな子どもたちや親御さんの力になりたい。少しでも楽な気持ちで過ごせる社会を目指したい。

そんな想いで今現在の活動をしています。

不登校に対する考え方

不登校児童・生徒が爆発的に増加する中、世間では「不登校問題」という捉え方をされますね。

たしかに不登校によって生まれる課題はたくさんあります。

しかし、「不登校問題」は子どもや親御さんの問題ではなく、社会問題だという風に捉えています。

子どもが不登校になったときに、その子や親御さん自身を問題だと捉えられることがあります。

「問題児」とか「問題のある親」とかそういう捉え方をされやすいということです。

もっと言えば、「困った子だな」とか「困った親だな」と思われてしまうことも多いです。

しかし、私として、そして団体としての考え方は違います。

不登校の子どもは「困っている子ども」であり、親御さんは「困っている親」だと考えています。

不登校児童・生徒は小・中学生だけで約30万人というデータがあります。

一概には言えないですし単純計算することが正しいかどうかはわかりませんが、

その30万人の子どもに親御さんの数も足せば、100万人を超える数の人が、不登校で困っているのではないかと思います。

その人たちを「問題児」とか「問題児の親・問題がある親」などと捉えることが、決していい事だとは思いません。

まずはその人たちの想いや悩みに寄り添うことが大切なのではないでしょうか。

それが私たちの基本的な考え方です。

NPO法人ゆとりあるとして考えること

ゆとりあるには不登校当事者メンバーが多く在籍しています。

不登校経験者や不登校児童の親、長く不登校児童に寄り添ってきた心理士さんなど、

立場はそれぞれですが、「寄り添う」という考え方はみんな変わりません。

安易な学校復帰を促したり、何かを強要することがベストだとは誰も思っていません。

子どもたちは自然と成長する力を持っていて、そのための場所やキッカケを提供することが我々のできることだと思っています。

居場所「いまごこち」でも子どもたちの意欲に応じた活動を大切にしています。

子どもたちの「やってみたい」はとても大切な可能性ですし、一方で「やりたくない」だって大きな意思表示です。

我々のスローガンは「ありのままを あたりまえに」です。

子どもたちは当たり前ですが、親御さんにも、我々スタッフにも当てはまる言葉だと思っています。

不登校状態にあっても、そうでなくても、誰もが生きやすい社会づくりを目指して実現していくことが、我々の使命だと考えています。